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てくてく図鑑

AREA2

善通寺 誕生院(西院)


聖観音立像

しょうかんのんりゅうぞう

解説

「聖観音菩薩」は、人々の身近ですべてを見聞きし救済するほとけ。
本像は、カヤとおもわれる一材から天衣遊離部も含めて彫出し、表面は素地仕上げとしている。こうした構造や仕上げは、いわゆる檀像の系譜に連なるもので、本来はビャクダンなどの香木を用いるが、日本では代用材としてカヤやヒノキなどが使われた。幼児のようなプロポーションで頭体の奥行きが大きい量感あふれる体躯や、腰布にあらわされた翻波式衣文は平安時代前期の木彫像の特徴である。また膝下には「空海作」の陰刻があり、弘法大師ゆかりの尊像として伝存する。木彫としては善通寺最古の仏像である。

指定区分

構造

木造・像高32.6cm

年代

平安時代

所在地

香川県善通寺市善通寺町3-3-1(宝物館)