てくてく図鑑
善通寺 誕生院(西院)
ふどうみょうおうりゅうぞう
解説
「不動明王」は、煩悩にまみれた人々を屈服させてでも救済するというほとけ。両手に持つ剣と羂索(本来は狩猟用の縄。本像では亡失。)は煩悩を断ち切り迷える者をからめ取ることを、背後の激しく燃え上がる炎はその煩悩を焼き尽くすことをあらわす。
本像は、弘法大師が入唐の折に師・恵果より命ぜられて制作し、帰路の海上での嵐の際に大師を救ったとの伝承をもつ高野山・南院の秘仏「波切不動尊」を忠実に模刻したもの。善通寺と高野山の密接な関係を物語る貴重な尊像である。
指定区分
ー
構造
木造・像高82.4cm
年代
江戸時代
所在地
香川県善通寺市善通寺町3-3-1(宝物館)