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てくてく図鑑

AREA2

善通寺 誕生院(西院)


愛染明王坐像

あいぜんみょうおうざぞう

解説

「愛染明王」は、愛欲や煩悩を浄菩提心に昇華させるほとけ。息災延命や降伏、あるいは恋愛成就の本尊として信仰をあつめる。
本像は獅子冠をつける三目六臂(眉間にも目があり、6本の腕をもつ)像。ヒノキ材製の寄木造で、瞳には水晶をはめ込んだ「玉眼」という技法が用いられている。像内に銘記があり、大阪の仏師・宮内法橋が宝永7年(1710)に製作したことがわかる。宮内法橋の同時期の作例は畿内を中心に80点ほど確認されており、17世紀半ばから18世紀前半の造像活動が知られている。また「宮内法橋」は代々この名をなのり、本像は2代目の作と考えられる。

指定区分

構造

木造・像高64.1cm

年代

江戸時代・宝永7年(1710)

所在地

香川県善通寺市善通寺町3-3-1(宝物館)